家庭相談員
子育ての悩みを解決
近年、引きこもりや不登校など、児童を育てる上でさまざまな問題点を抱え、悩む両親も大勢いらっしゃいます。
家庭相談員とは、子供を育てていく過程において発生するさまざまな問題点や悩みについて相談に乗ることを主な仕事とし、福祉事務所内などに相談室をかまえて対応にあたる仕事のことをいいます。
その相談に乗る事柄の範囲は非常に広く、子育ての方法に悩む方の相談に乗ることもあれば、自治体から委託を受けて、要措置とされた児童の状態を見たり、両親へ必要な指導を行うことなど、その業務は多岐にわたります。
核家族化が進む現代において、一部では子育てを行ううえでの孤立感や、相談できる人がいないといった悩みを持つ家庭が増えています。
時代背景からも、家庭相談員は今後重要とされる職業だといえるでしょう。
なるには
では、家庭相談員になるにはどのような道があるのでしょうか?
家庭相談員は、「この資格が必須」という決まりはありませんが、地方公務員として自治体に雇用されている場合が多く、その多くは専門の特別職として仕事についている場合が多いようです。
現状では、元教諭や保育士など、子供に関わる資格を持っていて、実務経験も豊富な方がその職に就く場合が多いようです。
また、児童福祉施設での勤務経験者なども、採用の際には優遇される傾向にあるようです。
現在、子供の不登校や引きこもり、いじめといった問題は社会に多く、家庭相談員の存在は非常に重要視されていますが、その一方で、家庭相談員の採用枠はあまり多くないのが現状です。
潜在的な採用ニーズがあったとしても、児童福祉施設関連の人員から必要な人が充てられたり、募集がかかってもすぐに充足してしまうことも少なくないようです。
家庭相談員の職場としては、各種児童福祉施設などが代表的なものとして挙げられます。
家庭からの相談を最初に受ける施設がこうした児童福祉施設である場合も多く、そのときの対応や指導によって、家庭内の雰囲気に変化が見られたり、それによって問題点が解決に転じる場合も少なくありません。
そして、問題や悩みが深刻化している場合には、専門機関へ紹介するといった「つなぎ」をする役割も、家庭相談員の大切な役割のひとつです。
実際に面談などで細かい相談に乗るほか、手紙やメールなどでの相談に対応する場合もあり、幅広い対応が求められる職種といえるでしょう。
子供の発達を見守る職種として、責任も大きいですが、やりがいも十分な仕事といえるでしょう。