視能訓練士

医療スタッフの中に視能訓練士と呼ばれる職種があります。
視能訓練士は医者の指示のもと、目に関する検査を行ったり、目の機能を回復するための訓練を担当したりする人たちのことです。

私たちの目というのは、非常に複雑なシステムになっています。
このため診断をするためには、いくつも検査を行わないといけないケースも多いです。
そこで視能訓練士が目の検査をして、正確なデータを出すことが大変重要なのです。

視能訓練士の出してきたデータを基にして、医者は診断をします。
そして今後の治療方針を決めるわけです。

その他には弱視や眼球運動に障害のある人のためのリハビリも担当します。
子供の中には視覚が未発達の状態のケースもありますので、視覚能力を引き出すための訓練も行います。
学校や職場では定期的に視力健診を行うこともあり、その検査を担当することもあります。

視能訓練士は国家資格になるので、国家試験を受けて資格取得が絶対の条件です。
国家試験を受けるためには受験資格がありますが、いくつかのコースがあります。

1つ目は高校卒業後に指定の養成しセルで3年間のカリキュラムを修了することです。
2つ目は大学や短大、医療系もしくは保育系の専門学校を卒業した後、指定の養成施設で1年間のカリキュラムを修了する方法です。
最後の方法は外国で視能訓練士養成学校を卒業するコースです。

この3つの条件のいずれかを満たせば、国家試験を受けられます。
合格して資格取得できれば、眼科クリニックや病院に就職して、視能訓練士としてのキャリアをスタートする形になると思ってください。

視能訓練士の知名度は徐々に高まりを見せています。
しかし一方でまだまだなり手が少ないので、人材不足が慢性化している傾向も見られます。
現在資格を取得すれば、就職先も見つかりやすいでしょうし、活躍の場を広げられる可能性も大いにあります。

現在の眼科の検査は最先端機器もいろいろと使われます。
このため、眼科医一人だけですべての検査を担当するのは難しいといわれています。
よって眼科クリニックでも、視能訓練士の雇用を行っている所が多いです。

視能訓練士の合格者はここ10年で2倍くらいに跳ね上がっているので、いずれは供給過多の状況に陥る可能性も十分考えられます。
そこで早めに資格取得をしておかないと、なかなか就職先を確保できなくなる恐れもあります。

視能訓練士の給料は、就職先によって差があるようです。
勤務先がどこかの他にも、地域差も結構あるといわれています。

給料のいい所に就職するためには、就職先の情報をしっかりと念頭に入れて吟味する必要があると思ってください。
地方在住の方は都市部に出て就職するのも一つの手です。