臨床発達心理士の仕事内容と取得方法
臨床発達心理士ってどんな資格?
医療系の資格には色々な資格がありますが、その中に、臨床発達心理士という資格があります。
臨床発達心理士は発達的観点を主軸に、人の成長や加齢の過程で起こる様々なことをサポートする資格です。
人はこの世に生まれてから乳幼児期、学齢期・・と成長していきますが、その中で発達の悩みを抱える方もいます。
子供、成人期、老年期など、幅広い年齢層の方々へ、発達心理学を活かし人の成長に関係する発達の悩みや問題を改善できるように導く資格です。
お子さんの問題には、虐待や不登校、また大人の問題ともなってきている引きこもりなど、複雑な問題がありますが、こうした問題に対し支援を行います。
学習障害や自閉症、今多くなっているといわれている注意欠陥多動性障害「ADHD」についてもサポートするのが臨床発達心理士です。
臨床発達心理士になるためには資格が必要
臨床発達心理士になるためには専門的知識を持っていることが必要となり、その知識を持つことを証明する資格取得が必須です。
資格を取得すれば、特別支援教育などができる人材として証明され、保健所や子育て支援センター、特別支援学校や障害施設、老人ホームなど、支援を必要としている場所で活躍できるようになります。
受験資格は5つに分かれておりタイプ1からタイプⅣまであり、それぞれ申請できる人が異なるため注意が必要です。
発達心理学隣接諸科学の大学院修士課程在学中の方、若しくは修了後3年未満の方は、院修了タイプのタイプⅠとなります。
臨床経験が3年以上ある方で、発達心理学隣接諸科学の大学院を修了している方は現職者院修了タイプのタイプⅡ-1、発達心理学隣接諸科学の学部を卒業している場合は現職学部卒タイプのタイプⅡ-2です。
大学や研究機関で研究職をしている方は研究者タイプのタイプⅢ、公認心理師資格を取得している方は心理士タイプのタイプⅣとなります。
このように、臨床発達心理士になるための申請条件はタイプがあるので、必ず確認しましょう。
臨床発達心理士の試験の流れ
臨床発達心理士試験は、原則年1回、1次審査、2時審査を受け合格することが必要です。
申請ガイドを購入すると中には試験概要やポイントが記載されており、資格認定申請書類などが入っています。
申請書類に必要事項を記載し申請書類を提出し試験を受けましょう。
1次審査は申請した全ての人が受ける審査で、受験申請のタイプによって審査内容が異なります。
その後、筆記試験となりますが、筆記試験は2部構成で、試験Ⅰは多肢選択式、試験Ⅱは論述式です。
申請ガイドに入っている試験対策の中には、出題基準なども掲載されていますので、問題例などチェックし、勉強する必要があります。
2次審査は口頭による試験で、20分間の中で臨床発達心理士としての資質を問われる重要な審査です。
この資格試験に関し、自分の経験が申請条件となるかどうか「問い合わせ」できないため、自分で判断するしかありません。
審査を通過すれば臨床発達心理士として活躍できることになります。
資格は5年ごとに更新が必要となり、その間、研修会に参加し、更新ポイント12ポイント以上取得が必要となるので、資格を取得してからも常に知識を追求することが必要です。