母子支援員
母子をサポートする仕事
母子指導員とは、何等かの理由で経済的に困窮している母子に対して、生活の場を提供したり、就労の援助をすることによって自立を促し、子供の成長も同時に見守るという仕事です。
日本では近年、離婚率が上がっていますが、さまざまな理由でシングルマザーとなった家庭では、経済的に困窮していることが少なくありません。
しかも、子供が小さいうちは職に就くことも難しく、その結果として自立することをあきらめてしまったり、そのほか飲酒やギャンブルなどさまざまなトラブルによって生活に支障をきたしてしまうことがあります。
母子指導員はそうした母子をサポートするのが主な役割です。
母子指導員の職場は、基本的に「母子生活支援施設」という福祉施設になります。
以前は母子寮と呼ばれていた場所というと、ピンとくる方もいらっしゃるかもしれませんね。
母子生活支援施設につとめ、母子に対して支援を行うのですが、支援内容は精神的な部分、そして生活面など多岐にわたります。
就労するための活動を支援することもそうですし、日常の育児や家事をサポートしたり相談に乗ったり、子供の相手なども行います。
親族間からも孤立してしまったような母子に対しては、うまく人間関係を回復できるように相談に乗ることもあります。
母子生活支援施設に入所する母子には、さまざまな方がいらっしゃいます。
なかにはアルコール依存やギャンブルなど、個人的に解決しなくてはならない問題を抱える方もいますので、そうした方に対しても、自立を促すように根気強く支援を行っていく必要があります。
人の役に立つという社会的意義の強い仕事といえますが、その分、十分な責任感や、相手をしっかりと受け止める懐の深さも必要になるでしょう。
なるには
では、そんな母子指導員になるには、どのような道をたどればよいのでしょうか?
何か資格は必要なのでしょうか?
母子指導員になるには、保育士の資格を持っているか、もしくは公的に指定された養成学校を卒業するか、もしくは児童福祉事業に2年以上従事していることなどが求められます。
母子生活支援施設は勤めている人数も少ないところが多く、また、そう多く入れ替わる仕事でもありませんので、「なりたい」と思っても、就職先探しは少し難しいかもしれません。
母子指導員として就職することを目指すなら、母子生活支援施設や自治体などに電話をかけて聞くなど、積極的に行動することが必要になるのではないでしょうか。