手話通訳士
手話通訳士とは?
耳の不自由な方は人とコミュニケーションをとるときに、手話を使います。
日常生活やテレビなどで手話を使って会話する光景を目にしたことのある人も多いはずです。
しかし手話は健常者の中では一般に浸透しているコミュニケーションツールではありません。
そこで、誰か通訳できる人を介して会話をする必要が時としてあります。
健常者と耳の不自由な人の懸け橋的な役割をするのが、手話通訳士となります。
手話通訳士は外国人と日本人が会話するときに間に立つ通訳と同じと思ってもらっていいです。
健常者の話した言葉を手話に替えて耳の不自由な人に伝える、耳の不自由な人の言葉を日本語にして健常者に伝えるのが主な仕事です。
もちろん手話のやり方をマスターすることが、手話通訳士の最低条件です。
しかし手話を理解しているだけでは、決して務まらない仕事だと思ってください。
耳の障害を持っている人の生きている世界を推察し、その生き方や考え方を理解することが大事です。
耳の不自由な方の立場になって、コミュニケーションがとれるかどうかは大変重要な課題といえます。
手話通訳士になるには
手話通訳士というと専門的なスキルの要求される職種です。
しかしその割には、手話に関する国家資格は現在のところまだないというのが現状です。
現在手話通訳士になるには、専門のスクールで学べば手話通訳士として誰でも活動できてしまいます。
ただし厚生労働省の認定する公的資格の手話通訳士を取得しておくと、かなり活動はしやすくなります。
裁判所や警察、選挙関連の業務など公的な職場で手話を使った仕事ができるようになります。
その他には、公共や民間の福祉関連施設では手話通訳士の需要は高いです。
耳の不自由な方が訪れることも多いので、手話のできるスタッフがいるとコミュニケーションがとりやすくなります。
またできればほかのスキルも見についていると活躍の幅はさらに広がります。
介護職や生活相談員関係の資格も合わせると、いろいろな仕事が一人でできるようになります。
手話通訳士の需要
手話通訳士の需要は最近になって確実に高まってきているといえます。
というのも障碍者の社会参加がどんどん進んでいるからです。
しかし耳の不自由な方の利用する手話に関する理解は、世間一般ではまだそれほど進んでいないのが現状です。
そこで手話通訳士のような、間に立ってコミュニケーションを成立させられる人が必要なのです。
手話通訳士の場合、職業として活動するほかにもボランティアとして行っている人も少なくありません。
例えばほかに仕事をしている人は休日を利用して手話のボランティアをしてみるのはいかがでしょうか?
そうすれば、いずれ手話関係の仕事をする時でもキャリアがあるので即戦力として採用される可能性も高まります。